第323話:思いがけず才能を身につけた

「どうしてそう思うの?」

エミリーは肯定もしなければ、否定もしなかった。

カイアは内心ですでに絶叫していた。馬鹿みたいににやけながら。「だってエミリー、あんたって本当にすごいじゃない。だからきっと、ものすごくすごいんだって思ったの。ついこの前、オリーたちがレースがどうのって話してたでしょ。それにアプトンとその友だちは、ずっと『キューエス』って呼ばれてる誰かに憧れてた。なんでか知らないけど、急にあんたの顔が浮かんだのよ。

ねえエミリー、否定しないってことは……あんたがキューエスなの?」

カイアは興奮で声が震えているのが自分でもわかった。

今度は声を抑えるのを忘れてしまっていたらしく、そ...

ログインして続きを読む